骨が溶けて、歯がグラグラになってきたら歯周病ではあるのですが、問題はここから。
今から12~13年前までは歯周病は細菌だけによってなるもので、かみ合わせは関係ないと言われていました。かみ合わせ専門の歯科医が「かみ合わせ治療をして歯周病が治ることがある」と学会などで発言しても全く相手にされませんでした。
しかしこの何年かでやっとそのことが認められ、歯周病専門医がこぞって歯周病とかみ合わせが関係あることを口にするようになりました。
しかし実際の臨床の現場、すなわち町の歯医者さんでは、歯がグラグラし始めた時には従来通りの歯周病治療…歯石を取ったり歯ブラシの練習をしたり…をするだけで、かみ合わせ治療を行わない場合があるようです。
もちろん歯石を取って歯ブラシを適切に行うと歯肉の炎症が治ってきれいな歯肉になることは多いのですが、原因にかみ合わせも関係している場合、歯石取りと歯ブラシだけではグラグラは止まらず、いずれ歯を抜かなければならなくなることもあります。
かみ合わせ治療は、本を読んで勉強しても身につくものではなく技術のある先生に長年指導を受けなければいけません。ある意味職人芸の世界なのでなかなか広まりにくい技術なのです。