虫歯菌に効くワクチンが出来れば、虫歯はなくなるのではないかと言う人がいます。
ワクチンというものは、体の免疫力が特定の菌やウイルスに対して、
強力に働くようにするものです。
食べ物と細菌で強力に作られた汚れの膜の下で虫歯が出来ることを考えると、
たとえ唾液の中に免疫細胞が出てきてもそう簡単には退治してはもらえそうにありません。
少なくとも金属の詰め物と歯の間のすき間には免疫細胞は入り込む事はできないので、
やっぱり無理そうな気がします。
まだ虫歯予防のワクチンが開発されたという話は聞いたことがありませんが、
日本以外の先進国ではもうほとんど虫歯がなくなってきているので、
ワクチンの必要性は他の先進国では低いのかもしれませんね。
一方、抗生物質に関しては虫歯予防に役立ちそうな療法が生まれています。
口の中で細菌が増える時に、細菌同士で連絡を取る物質を出し合います。
それによって毒素や歯を溶かす酸を出すのだそうです。
その連絡物質を出せなくする研究が進んでいて、
それができれば、細菌は毒素や酸を出すことがなくなり、
病気や虫歯を防げるようになるかもしれないと期待されています。
この方法は「ファージ療法」と言うそうです。
細菌自体の中にウィルスを感染させるという驚きの発想です。
これなら虫歯はなくなるかもしれません。