現在、日本の保険診療の中でできる歯周病の治療法は…
① まず、歯周病の進行具合の検査を行います
② 歯肉より上の歯の露出している部分の歯石を取ります
③ 同時に歯磨きの練習もします。(これはあまり効果的に行われていない場合も多いようです。)
これで歯周病が改善されなければ歯肉の中の歯石を取ることが許されます。それで様子を見て治らなければそれを繰り返すか、最終的に歯肉を切って手術を行う場合もあります。
歯肉の中に歯石が着いているのなら、最終的には取らなくてはいけません。だったら最初から取ってしまえばいいのですが、なぜそれをしてはいけないルールになっているかというと、医療費削減や歯医者さんの過剰診療などいろいろと裏事情があるようです。
歯周病は数ミクロン程度の大きさの細菌が原因で引き起こされる病気です。歯ブラシや歯石取りなどの「物理的に汚れを取る治療」だけではなく徹底的に歯周病の細菌を「なくす」治療を行って行くことが必要なのですが細菌を「減らす」治療しか行われていません。
まだまだ日本の歯周病治療は遅れていると感じます。でも歯周病の細菌を「なくす」治療も体に害がないような方法を選ばないといけません。
ペストやコレラにかかったら、菌がいなくなるまで徹底的に治療するのに、歯周病はなぜそうしないのでしょう。
歯周病はあまり重視されてこなかったために、簡単で原始的な治療しか行われていません。最近は、徹底的に細菌を「なくす」ために保険治療以外で抗生物質を飲んで細菌を殺す方法や、消毒薬を使って細菌を殺菌する方法が一部の歯科医院で行われるようになってきました。
しかしこれらの方法も体に害があってはいけません。命にかかわるコレラやペストなら治療に多少副作用があっても仕方ないのですが、長期にわたってかかる歯周病の治療に体に害のある治療は行うべきではないと思います。
その点では現在一般的に行われている中には高得点を与えられる方法はないようです。安易に抗生物質を飲むと全身に効いてしまい体の中で必要な大切な細菌まで殺してしまいます。どうしても抗生物質が必要な時以外は、できれば他の方法を用いた方が良いのです。
生体に害がないとされている化学的な薬品も実は体に対するいろいろな問題点があることが指摘されています。
体に害がなくて長期間にわたり歯周病の細菌を「なくす」ことができる方法を見つけて実践していかなければなりません。