歯周病は自分で治せるか?

歯科医院で1年に1回、歯周病の検査を行えば、異常はすぐに見つかります。直径2~3ミリの棒に1ミリ単位で目盛が着いている器具で、歯と歯肉の間の深さを測るのです。

歯に付いた歯石を取る場合、保険診療のルールで、歯周病検査と歯石取りがセットになっているので、どこの歯科医院でも必ず検査を行っています。歯石を取る時に自分の歯周病がどの程度進んでいるか、検査の結果を数字で聞いておくと安心です。

健康診断で血液検査を行うように歯周病の検査をして、具体的な数字でご自分の歯周病の進行具合を確認しておきましょう。

その結果、歯周病にかかっていることがわかった場合、さらに歯医者に行くのがいやなので薬局で歯周病用の歯磨き粉を買ってどうにか自分で治療出来ないものかと考える方もおられます。しかし残念ながら、歯周病はほとんどの場合、歯科医院に行かなければ完全には治りません。

風邪は薬を飲まなくても、体の免疫力でいずれ完全に治りますが、歯周病は歯と歯肉の間のすき間が広がってそこに汚れが溜まり、大量の細菌の住みかが出来て細菌の出す毒素によって歯肉に炎症が起こります。この細菌の住みかをなくさない限り完全に治ることはありません。

それでは殺菌すれば細菌はいなくなるのではないかと思われる方もおられるでしょうが、歯と歯肉の間のすき間が深くなってしまって歯肉が腫れるくらい悪くなってしまうと、元の通りに歯肉と根が完全にくっつくことは難しいのです。

一見、良くなったように感じることはありますが、やはり歯科医院できちんとした検査を行い、どの程度の歯周病なのかを診断し、病状に合った治療を行わないと、症状を感じないままだんだん歯と歯肉のすき間が深くなって、いずれ歯を抜くことにもなりかねません。

怖がらずに歯科医院に行くことがとても重要です。しっかり歯肉の中の汚れを取ってもらい、健康な歯と歯ぐきを目指しましょう。

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