予防歯科処置は通常は歯科医師ではなく歯科衛生士が行います。
歯科医師が行わない理由は、歯科医師は治療に忙しい場合や、医院を維持していくためには、予防費用を高額に設定せざるを得なくなるためです
設備機械費用の返済があるか、テナント料があるかなどによっても差がありますが。
予防歯科処置を行うには、歯科衛生士が必要ですが、歯科衛生士は不足しているのが現状です。
東京を例に取ると、統計では、歯科衛生士がいる歯科医院は全体の半分程度しかありません。
歯科衛生士がいても、継続勤務年数は3年から5年程度で退職する場合が多いようです。
高額な実習のある研修会に医院でお金を出して参加してもらったり、時間をかけて歯科医師が指導を行って技術を身につけてもらっても、短期間で退職してしまうと雇用するたびに指導を行うのが大変なので、予防歯科処置を行わなくなってしまう歯科医院も多いようです。
退職後に新たに雇用することの難しさも伴って、予防歯科処置を断念することもあると聞きます。
歯科衛生士が複数いる歯科医院は、先輩歯科衛生士が後輩を指導できるので良いのですが、ほとんどの歯科医院は歯科衛生士が一人しかおらず、なかなか技術を学ぶ機会がありません。
そんなわけで、レベルの高い予防歯科処置はどこの歯科医院でも受けられるというわけではなく、また歯科医院によって歯科衛生士に技術の差が大きいのが実情ということになります。
予防を行っている歯科医院を探すことの難しさが、このあたりにあるのですが、患者様にはなかなかわからない部分だと思います。